プロ野球の2017年シーズンももうすぐ開幕ですね。今年はWBCの開催などで既に自分の中では盛り上がっちゃってるのですが、本当の盛り上がりはここから。
さて、我がオリックス・バファローズ軍の2017年はどうなるのでしょうか。
2017年順位予想
2016年シーズンの振り返り
オリックスの去年の2016年シーズンといえばもう散々たる結果というのは周知の事実であり、もはやファンより多いバファローズポンタのファン、負けることすら期待されているバファローズポンタのイラスト、とにかくバファローズポンタが全てを持っていって霧の中に消えていったとか言いようがありません。
しかし今一度データを拾い、2017年シーズンどうなるかというのをみてみましょう。
チーム成績
順位 | チーム | 試合 | 勝利 | 敗北 | 引分 | 勝率 | ゲーム差 |
優勝 | 日本ハム | 143 | 87 | 53 | 3 | 0.621 | – |
2 | ソフトバンク | 143 | 83 | 54 | 6 | 0.606 | 2.5 |
3 | ロッテ | 143 | 72 | 68 | 3 | 0.514 | 12.5 |
4 | 西武 | 143 | 64 | 76 | 3 | 0.457 | 8 |
5 | 楽天 | 143 | 62 | 78 | 3 | 0.443 | 2 |
6 | オリックス | 143 | 57 | 83 | 3 | 0.407 | 5 |
5位の楽天に対してもゲーム差5もついたなかなかの最下位っぷりだったのが2016年。
打者成績編
全球団並べると煩雑になってくるので、リーグ平均とオリックスの打撃成績を持ってきます。
オリックス | リーグ平均 | |
打率 | 0.253 | 0.260 |
得点 | 499 | 583.5 |
本塁打 | 84 | 104.7 |
四球 | 399 | 470.8 |
出塁率 | 0.317 | 0.331 |
長打率 | 0.355 | 0.375 |
OPS | 0.671 | 0.706 |
NOI | 0.435 | 0.455 |
IsoD | 0.064 | 0.071 |
IsoP | 0.102 | 0.116 |
IsoD:いわゆる選球眼の指標
IsoP:長打率-打率の指標。長打率を評価する。安打が全て単打なら0.000になる。
ぶっちゃけるとあまりデータを漁る意味はありません。オリックスはどこかが弱いというよりは、ここに示したデータは全てリーグ最下位であり、打撃指標の全てが悪いといっても過言ではありません。
特に出塁率と長打率のリーグ平均と大きな差異が見られることから、OPSやらIsoD、IsoPといったセイバー系データも低くなることがわかります。端的にいってしまうとオリックスは
- 最も安打が打てない
- 最も長打が打てない
- 最も出塁できない
チームということになります。リードオフマンからホームランバッター全てが必要だったのが2016年シーズンでした。
そんな中でも糸井嘉男選手はチーム全打者中唯一の3割打者、出塁率.398、長打率.451とリーグ平均も大きく上回る活躍をしていました。
していました(泣)。
投手成績編
データ
チーム | 防御率 | 被安打 | 被本塁打 | 与四球 | 与死球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 |
ハム | 3.06 | 1129 | 89 | 455 | 48 | 1004 | 467 | 436 |
SB | 3.09 | 1114 | 126 | 401 | 44 | 1158 | 479 | 443 |
ロッテ | 3.66 | 1308 | 104 | 428 | 43 | 855 | 582 | 524 |
西武 | 3.85 | 1249 | 78 | 524 | 76 | 956 | 618 | 543 |
楽天 | 4.11 | 1324 | 106 | 452 | 59 | 1026 | 654 | 584 |
オリ | 4.18 | 1285 | 113 | 521 | 35 | 956 | 635 | 589 |
平均 | 3.66 | 1234.8 | 102.7 | 463.5 | 50.8 | 992.5 | 572.5 | 519.8 |
与四死球は西武が最下位、失点は楽天が最下位など、投手成績については必ずしもオリックスが最下位というわけではありません。とはいえ、成績が悪いチームが4,5,6位のBクラスなわけですから、Aクラスを目指すとなると投手成績の改善は必須と思われます。
セイバー
チーム | DIPS | WHIP | BB/9 | K/9 | K/BB |
ハム | 3.60 | 1.23 | 3.19 | 7.04 | 2.21 |
SB | 3.61 | 1.17 | 2.80 | 8.07 | 2.89 |
ロッテ | 3.90 | 1.35 | 2.99 | 5.97 | 2.00 |
西武 | 3.81 | 1.40 | 3.71 | 6.77 | 1.82 |
楽天 | 3.78 | 1.39 | 3.18 | 7.22 | 2.27 |
オリ | 4.07 | 1.42 | 3.69 | 6.78 | 1.83 |
平均 | 3.80 | 1.33 | 3.26 | 6.98 | 2.17 |
DIPSは投手の総合的な能力の数値化なので、投手成績の悪いオリックスの指標が悪くなるのは当たり前ですね。BB/9とK/BBは制球力の指標で、低くなる程優秀です。K/9は三振を奪う能力で高くなるほど優秀な数値です。
オリックスはこの指標内では全て最下位です。他のセイバー指標だとわかりませんが、おそらく投手能力を数値化する指標ではほぼ最下位ということになると思います。何故なら大体の指標に影響する被本塁打、与死四球、奪三振数などが悪いからです。BABIP云々を言い出しても、このあたりの数値が悪ければ指標がよくなることはまずありません。
実際の体感でも、去年はディクソンや西選手、チーちゃんまで投手が崩壊に崩壊を重ねた感じはあるので、オリックスのこの指標はファンとしてもまぁそうだろうなという感じを受けると思います。
データを見ると、日ハムとソフトバンクとかはちょっと面白いですね。DIPSがほぼ同じで他の数値が違います。日ハムは制球力が高いピッチャーが多く、ソフトバンクには奪三振が取れるピッチャーが多いということがいえると思います。
こうしてみると全てのデータが悪い最悪のシーズンといえます。2017年はどうなるのでしょうか。次は2016年と2017年の差異をピックアップしてみます。
2017年と2016年の差異
糸井嘉男選手がFAで阪神に移籍
チーム内唯一の3割打者で打撃指標もトップの選手がいなくなってしまいました。こちらにも書いていますが、日ハムからのゴタゴタで来てくれたので、十分オリックスに貢献してくれた糸井選手については残念ながらも仕方ないといった感じです。交流戦で阪神の選手として出てきたとしても私は応援するつもりです。
助っ人外国人は4人+育成1人と契約
打者はステフェン・ロメロ(シアトルマリナーズ)
出塁率 | 長打率 | OPS | |
MLB | 0.242 | 0.307 | 0.549 |
Minor | 0.355 | 0.520 | 0.875 |
MLB通算で出塁率 0.242、長打率 0.307、OPS 0.549です。MLBでの成績では物足りないですが、マイナーリーグでは長打率 0.500を超え、OPSも0.875と大変素晴らしい成績です。
NPBをMLBかマイナーどちらと考えるかですが、マイナーならば糸井選手とほぼOPSが同じで、糸井選手より出塁率は低く四球を選べないが、糸井選手より長打力がある点で互角ぐらいの選手と見ることができます。
投手は3人と契約しています。
防御率 | WHIP | BB9 | |
ゴンザレス・ヘルメン(ロッキーズ) | 4.63 | 1.56 | 5.1 |
フィル・コーク(パイレーツ) | 4.19 | 1.44 | 3.4 |
マット・ウエスト(ドジャース) | 3.86 | 1.43 | 2.6 |
一番期待できるのは2016年シーズンもMLBで6登板10イニング投げていたフィル・コーク選手でしょうか。BB9も低く制球力を重視したピッチングが見れそうです。マット・ウェスト選手もBB9が優秀でめちゃくちゃ崩壊することは少なそうです。
育成についてはダリル・ジョージ選手と契約。この4人が活躍すれば今年は使われないとは思います。
ドラフト1位は社会人、即戦力の山岡泰輔投手
起用に関しては、ドラフト2位の大卒・黒木優太投手、ドラフト5位の社会人卒・小林慶祐投手も起用すると思われます。ドラフト3位、ドラフト4位は高卒ですので、今年は体を作るためにファームでしょう。
2016年シーズンとの差異総評
2017年シーズンの打撃は
2017年シーズン = 2016年シーズン ー 糸井嘉男選手 + ステフェン・ロメロ選手
糸井選手が抜けた穴はステフェン・ロメロ選手に託されています。大きすぎる穴ですが、ステフェン・ロメロ選手がマイナー相当の成績を残してくれれば埋まることになります。ただ、糸井選手の穴が埋まったとしても打撃成績は最下位のままなので、どうにかして現有戦力が上がらなければ、打撃指標は改善されず最下位のままになってしまいます。
2017年シーズンの投手事情は
2017年シーズン = 2016年シーズン + 新外国人3人 + ドラ1,3,5(山岡投手、黒木投手、小林投手)
になるでしょう。打者もそうですが、オリックスは去年全体的に若手中心だったので、2016年シーズンからの衰えという部分はあまり気にしなくてもよいかと思います。ディクソンはちょっと気になりますが…。新外国人3人から1人、ドラフト勢から1人活躍してくれれば投手事情はかなり改善されるのではないかと考えています。
2017年オープン戦は3位
WBCの裏で着々と進んでいたオープン戦、オリックスはなんと12球団中3位です。WBCに選手を抜かれてスカスカのチームだったり、広島はDH解除するなど舐めプ実践さながらの試合をしていたので、このあたりで差が出ているという点を見逃しても、この結果はどうしたことだとしかいいようがありません。ついでにいうとWBCで株を爆上げしたのは我がオリックスの平野佳寿選手でしょう。最高でした。
いったいなぜオープン戦3位という結果を残せたのでしょうか。
まず糸井選手の穴を埋めるべくして呼ばれた新外国人のステフェン・ロメロ選手は、打率0.316、出塁率0.381、長打率0.421、OPS 0.802と糸井選手の穴が埋まるまではもうちょっと足りないですが、かなりの数値といっても良いでしょう。
そしてオープン戦のチーム打撃成績はこちら
出塁率 | 長打率 | OPS | |
2016年シーズン | 0.317 | 0.355 | 0.671 |
2017オープン戦 | 0.314 | 0.336 | 0.650 |
なんというこんなもん感……
このままだと今シーズンも打撃能力は最下位で終わる気がします。
オープン戦3位の要因は、投手成績になります。
防御率 | WHIP | |
2016年シーズン | 4.18 | 1.42 |
2017年オープン戦 | 2.087 | 1.123 |
なんといってもチーム防御率2.08。エースしかいないチーム、それがオリックス・バファローズ。
中でも、2016年不調だった投手の復活が今のところ見えます。
投球回 | 防御率 | WHIP | |
金子 千尋 | 15 | 0.6 | 0.933 |
西 勇輝 | 15 | 2.4 | 0.733 |
松葉 貴大 | 18 | 2.0 | 1.111 |
チーちゃんが帰ってきたでー!
2016年はチーちゃんも西選手もハッキリ言って不調過ぎたので、この二人の成績が改善されればオリックスはパ・リーグの中でも屈指の表ローテを誇るチームになります。
そして新外国人選手3人の成績はこちら
投球回 | 防御率 | WHIP | |
ヘルメン | 6 | 4.5 | 2.50 |
コーク | 18.2 | 0.96 | 0.722 |
ウエスト | 2 | 0 | 1 |
ヘルメンは投球回が少ないことも含め、まだ日本の野球に合っていないのかもしれません。
コークに関しては1月の関空にビーサン半袖で登場して「ふぁっくふぁっく!」言う面白外国人枠かと思っていたのですが成績が素晴らしすぎてヤバイ。日本に馴染んでしまったか。
しかし一方で娘にナラと名付けるなど日本に馴染みすぎたあの方は不安要素だったりします。
投球回 | 防御率 | WHIP | |
ディクソン | 12.2 | 4.97 | 1.5 |
表ローテでイニング数を稼いで欲しいのですが。2015年勝ち試合をアホほど観戦させてくれた選手だけに活躍して欲しいものです。
2017年シーズン、オリックスの順位予想
優勝!
といいたいところですが、データを扱うものは現実主義者でなければなりません。オリックスの打者事情はハッキリいってかなり厳しく、頑張ったとしても打撃指標は4,5位といったところになると思っています。
ただ、2017年のオリックスは打撃で戦うチームではないことは補強からも明らかです。崩壊した投手陣を立て直して優勝を目指すチームといえるでしょう。
チーちゃんと西選手の復活や、メジャーリーガーである2人の新外国人投手。これらの要素による投手指標の改善は、ハッキリいって西武や楽天の投手補強よりも圧倒的に期待値が高いと私は考えています。
それをふまえた私の2017年シーズンのパ・リーグ順位予想はこうです。
1位 | ソフトバンク |
2位 | 日ハム |
3位 | ロッテ |
4位 | オリックス |
5位 | 西武 |
6位 | 楽天 |
オリックス4位!
私は2017年シーズンのオリックスは、チーム打撃成績6位、チーム投手成績3位と考えての4位という結論です。
将来的には4人いる吉田軍団などが育ってくれば、2,3年後には優勝が見えるチームだと思っています。
ではでは